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巣立ちの部屋-Singing Birds Project

(2010 「巣立ちの部屋-Singing Birds Project」 古巻和芳 TeN 井上真喜 夜間工房)

「西宮船坂ビエンナーレ2010」に出品している作品です。
今回の作品は、旧船坂小学校2階の教室を用いた映像インスタレーションです。
音楽の先生に歌手のTeNさんを起用し、そのワークショップの歌声を映像化し、教室の引き戸の窓に投影しています。奥の廊下の突き当たりには、窓枠に舞い落ちる羽毛の影が映っています。

こどもたちと先生が歌っているのは、翻訳唱歌である「埴生の宿」と「野ばら」。
とても元気でこどもらしい歌声です。
引き戸のガラスは曇ガラスで、中の人の動きが映ります。
その背景には、ゆっくりと羽毛が舞っています。

引き戸は開けることができます。
開けると、音楽と映像はぴたりと止んでしまいます。
教室は巣立った後の巣のようになっています。
無音の中で、カーテンのゆらめき、差し込む日差しが、不在を強調します。
よく耳を澄ますと、チチチ・・・と鳥が遠くでさえずる声が聞こえます。
窓の向こうには、いつまでも変わらない船坂の美しい棚田風景が広がっています。
(上記写真のみ 撮影akiさん)

船坂の子供たちが作ってくれた紋切りの白い花、武庫川女子のボランティアの方に手伝ってもらった藁状の紙、羽毛などが敷き詰められています。いずれも学校に残された再生紙を利用して制作しました。

時間とともに、映像の見え方も変化します。

廊下の突き当たりの壁の映像のアップです。
羽根の影が舞い落ちています。

ちなみにパンフレットでは「夜閒工房」ではなく「夜聞工房」と誤植してます。これは、「夜閒」の「閒(間)」を「聞」と間違われたのだと思います。変な字を使っている我々のミスです。誤植が多いのと、読めないという苦情から、最近は「夜間工房」と表記するようにしています。