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高寺めぐみ作品集

タカテラメグミ 2001 作品集「Takatera Megumi」

高寺めぐみさんは1971年、兵庫県尼崎市で生まれ、そして1997年、26歳で帰らぬ人となりました。

・この作品集は、彼女が制作した絵画のうち、主に卒業後、個展等で発表された作品を中心に、その代表作を紹介するものです。彼女が26年間の人生の中で、社会に対して唯一明確に表現し得たものが、これらの作品であり、そして今やこれらは彼女が私達に遺した最も大きな足跡となりました。その作風は、みずみずしい感性で高らかに生の喜びを謳ったものから、辛く苦しい心境を吐露するものまで多岐に渡りますが、そうした大きな振幅を含めた全てが、彼女の人生であったのだと言えるのかもしれません。彼女の生の息づかいを作中から感じ取って頂ければ、幸いです。(文:古巻和芳

・「どんな作品がどれくらいあるのか」「どの作品を作品集に載せるのか」などを認識・整理するために、現存する作品の全てをたけちゃんに写真で撮影してもらいました。

・撮影する際に絵の背景となる240号の白いベニア・ボードを、H2O氏、ダークロ氏、ノザケン氏、BELさんに作ってもらいました。

・油絵は剥離を防ぐために絵が描かれている面を外側にして巻きます。しかしキャンバスを再利用するためだけの保存ならば、絵が描かれている面を内側にして巻いているほうが、周囲のものを汚さずに済みます。彼女の絵の殆どは内側にして巻かれてました。絵を残すつもりはなかったのでしょうね。

・また学生時代は締め切りに追われるので、どうしても乾燥を早める油を多用してしまいます。乾燥を早める油はひび割れしやすく、キャンバスを内側に巻かれたりしてしまうとボロボロと表面が剥離してしまいます。

・他にも作品名がわからないもの、上下がわからないもの、制作時期がわからないものなどありました。

・撮影・展覧会にむけて巻かれているキャンバスを再び木枠に貼りました。