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作品A 夜半の雨音


場所:繭の家2F
素材:繭2500個、桐箱、長持、音響システム、LEDほか 

繭の家2Fに入ると、そこは真っ暗な空間です。
どこからか、雨音のようなポツポツという音が聞こえ、その音にあわせて無数の繭が明滅しています。
この音は、10,000匹の蚕たちが、桑の葉を食べている音です。(2006年夏に録音)
集落のお年寄りによると、かつては何万匹の蚕が、人間と一つ同じ屋根の下で飼われていたそうです。
夜、人が寝静まると、蚕が桑を食べる音が、雨音のように聞こえたそうです。


大箱は、この古民家にあったもの。
かつては着物などが納められていたそうです。
この大箱は、蓋を開けることができます。


蓋を開けると、真っ白な光が目に飛び込みます。
そして、雨音は止み、明滅する光は消えます。

中に納められているのは、繭、生糸、真綿。いずれもシルクの美しい輝きを放っています。

大箱の蓋を閉めると、また元の状態に戻ります。