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西宮船坂ビエンナーレ活動記録 (プロローグ)

巣立ちの部屋-Singing Birds Project。
この作品は、TeNさんという素晴らしい歌い手さんとの出会いなしでは生まれませんでした。
繭の家の時もそうでしたが、何かをやりたいと強く思ったとき、
ふしぎな力学が働いて、次々といろんな人とつながっていって、面白いように事が運ぶことがあります。
今から思えば、今回の作品もまさにそうしたパターンで事が運んでいきました。
その全てのきっかけは、TeNさんが一緒に組んでくれたからです。

TeNさんは、関西を拠点とするハウス・オーケストラ、A HUNDRED BIRDS のフィーチャリングヴォーカリストですが、
2008年の旭化成CM曲「さよならの向こう側」以来、昭和歌謡や唱歌にもレパートリーを広げています。
圧倒的な存在感の歌唱力をもつTeNさんですが、素顔はとても気さくで、ポジティブ。
そんなTeNさんがこどもたちと交流したら、ぜったい面白いだろう。
そうしたプロセスをもつ作品を制作したら、ぜったいにいいものになるだろう。
恐れを知らない私は、そんな確信から、身の程をわきまえず、TeNさんにオファーをした次第です。

私は、美術の人間ですが、昔から横恋慕的に音楽が好きでした。憧れがあったと言ってもいいでしょう。
一方、TeNさんはプロのミュージシャンですが、実は美術大学出身で、しかも現代美術専攻でした。
お互い、それぞれの分野に憧れを抱いていた、ということらしいです。
そんなところから、このプロジェクトはスタートしました。

当然、夜間工房の面々にも参加をお願いしました。
また、今回は映像が大きなウェイトを占めるので、繭の家の映像でお世話になったイノマキさんこと井上真喜さんにも全面参加していただくことにしました。
(イノマキさんとTeNさんとは、すでに昨年夏、越後妻有で一緒にツアー参加し、知己の仲です。)

こうして美術家、歌手、建築家、イラストレーター、映像作家という多彩な顔ぶれによるチームが出来上がりました。