古道具ランドリーピンチハンガーもどき
(コカ 「古道具ランドリーピンチハンガーもどき」 漆乾燥用台 図工展示用クリップ 巡回時計鎖 2012)
・古いアルミのランドリーピンチハンガーを、オーダー票をぶらさげるのに使ったりします。それを模して作りました。古道具で別の古道具を作っているわけです。
・モス・バーガーでは「オーダ・ウィール(オーダーを貼り付けるホイール)」と呼ぶようです。
・鎖は8の字の銅板を曲げて作られたものです。
・アルミピンチハンガーではアルミ板の同形の鎖が使われています。色を曲げわっぱに合わせて、銅板製に変えているのが、ポイント(人間の小ささ)です。
・この曲げわっぱは、漆器を乾燥させる時に、下に敷く台です。一般的な曲げわっぱは、板を輪っかにして重なった部分を金具で留めたり、樹皮の紐で縫ったりしてます。しかしこれは、重なっていません。つなぎ目がとてもなめらかで、板の両端を徐々に薄くして、漆で接着しています。厚さ3ミリに満たない板なのに、斜めに削られた接着面の長さは10センチに及びます。
・漆は湿度を上げると乾燥するので、金具では錆びます。樹皮を使って湿度でのびて緩むよりも、漆でくっつけたほうがいいわけです。考えていますねぇ。
・図画工作の展示用のクリップです。絵と絵をこれでつないでとめてぶらさげます。神戸の古道具屋meguriさんで購入しました。あえてアルミピンチをぶら下げていないところがオーダ・ウィールに特化した証です。