繭の家で蚕を飼い始めました 4
2008年08月12日 カイコの飼育
8月10日、出来上がった繭の仕分け作業が蓬平の集会所で始まりました。
後ろに吊してあるのが、繭の団地である「まぶし」です。
この写真では写っていませんが、回転する枠にはめ込んで使用します。
蚕は上に登って繭を作る習性があるので、上の方に繭がたくさん出来上がると重くなって回転して、繭が均等にまぶしに広がります。
この日は、これまで世話をして下さった集落の方と農舞台スタッフ、こへび隊の方が作業にあたって下さいました。
みなさん、どうもありがとうございました。
集落の方によれば、今年の繭はやや小粒なものの、良質だということです。
今後は乾燥作業に入ります。
5000個の繭のうち、千個は現在、我が家に届けられ、乾燥させているところです。
たくさんの命がこの作業で奪われるので、とても複雑な気持ちです。
でも日本の山村では、昔から(というか、つい最近まで)この営みで暮らしを支えてきました。
養蚕も、野菜づくりも、畜産も林業もすべて、育てた命をいただくという営みです。
今回はアートのために蚕を育てていますが、いのちのこと、人が生きていくということ、我々の祖父母がどのような思いで繭(絹)という宝物を慈しんできたことなどについて思いを馳せる場になればと思っています。
出来上がった繭も大事に活用したいと思います。
乾燥作業が終わると、繭の家に純白の繭がお目見えします。