西宮船坂ビエンナーレ活動記録11
床をどうしようか。
なかなか良い考えが浮かびませんでしたが、この頃から、机や椅子をいっそ使わない方がいいのではないかと思い始めました。
というのは、南向きの教室には、きっと日の光が床に差し込むからです。
真っ白な羽毛の床に窓の光が差し込んだらきっときれいだろうから、何か救いのような光景が現れるかもしれません。
早速国立天文台のホームページから、2010年10月~11月の太陽の南中高度や方位を確認し、
窓の光の移動する様をシミュレーションしました。(ただし、手描きですが)
これでいくと、午後2時頃までは室内に光が差し込みます。
そんな訳で、床面は何かフラットな感じで、同時にシュレッダーのゴミ感をなくす方向でさらに一ひねり加えることにしました。
いろいろ考えたのですが、校内にまだ大量(数千枚)の再生紙が残っていたので、それを使うこととしました。
やはり、学校にあった素材をなるべく使いたかったのです。
再生紙をどうするかといえば、細長く裁断して、草のようにするのです。これを大量に敷き詰めます。
そうすると、真っ白な藁が床に敷かれているような感じになります。
これに白い羽毛を絡ませたら、「巣」であると同時に、白く美しい清浄なイメージにもでき、ゴミ感が消えます。
さらに、これに紋切り花を加えてみたらどうかと思いました。
折り紙や切り紙は、こどもたちが大好きな遊びだし、この花をこどもたち自身の手で作ってもらって、
それを白い原っぱの床に飾れば、ここで過ごしてきた「時間」にポジティブな意味を付与できると考えたからです。
日だまりに敷くと、こんな感じです。
結局、この方向でいくこととしました。
9月上旬に、こどもたちを対象に「紋切り花づくりワークショップ」を開催することになりました。