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ついに開幕!!(7月23日)

2006年08月01日 古民家再生, 夜半の雨音, 映像/繭の記憶, 空に放つ, 蓬平の人々, 語りべ, 雲の切れ間から

開幕の朝。
映像用モニターのマニュアルを書くイノマキさん。
このあと、ぼくはばたばたと十日町での開幕式に出席しましたが、カメラを持っていくのを忘れ、その様子は残念ながら紹介できません。
(奥に見えるモニターとDVDプレーヤーは松下電器産業(株)様からお借りしています。)

開会式に出席していた海外招待客の一行が、早速立ち寄ってくれて、びっくり!!

お客さんはひっきりなしに来られます。
こんな里山の一軒家なのに、今まで都会で発表していたとき以上に人が訪れます。
なお、土間はなかなか乾きませんでしたが、なんとかこのとおり、いい感じに完成しました。

さて、肝心の作品を紹介しましょう。
まずは、作品A「夜半の雨音」。
大箱から、この夏イノマキさんが集会所で録音してくれた「蚕が桑の葉を食べる音」が流れます。
その音に合わせて、背後の「まぶし」に入った2400個の繭が明滅します。
明かりは2系統あって、互い違いに並べているため、明滅のずれがあり、光る様子が市松模様に見えるときも。
天井や梁が、このオレンジ色に照らし出されて、美しいです。

作品B「雲の切れ間から」の小箱。
大箱と対をなします。

小箱を開けたところ。
なんだ、これは。
中を覗くことが出来ますが、ここでは紹介は出来ません。写真ではうまく撮れないのです。

意外と人気がある作品C「空に放つ」。
夜中まで一緒に吊してくれたYさん、ありがとう。

「繭の家」の看板を集落の方に書いて頂きました。
こどもたちもはしゃいでいます。

看板がついた「繭の家」。手前にある黄色いサインが目印です。

お披露目(7月22日)

全ての作業は、開幕前日である22日のお昼頃には終えることが出来ました。
この日は、2時から集落の方を招待しての、ささやかなパーティーを催しました。
イノマキさんの映像もぎりぎりで間に合い、めでたく試写が出来ました。
とっても素敵な映像に仕上がっていて、感謝感激。

乾杯!

本当にいろいろな方にお世話になりました。
遠方から何度も駆けつけてくれた夜間工房の面々、養蚕という大変な作業をしていただいた集落の皆さん、巨大なジオラマを制作してくれたO-noliさん、蓬に魅了されて、何度も撮影に来てくれたイノマキさん、途中からチームに加わってくれて、このパーティーを段取りしてくれたこへびの重石さん、そして当初から集落と事務局と作家との間に立って、プロジェクトを牽引してくれた大木さん、その他多くの皆さん、ありがとうございました。

開幕前の修羅場にむかって2 (7月19日-21日)

夜間工房の関西組におねがいした杉をどんどんジオラマに植えていきます。
簡単に刺さると思っていたのが、大間違い。
真綿は昔、中国で鎧に使っていたというだけあって、なかなか杉が突き刺さらず、悪戦苦闘。
今回のクールは、筑波大1年生のYさんが大活躍してくれました。

やはり写真どころではなかったので、ここでその様子は紹介できませんが、障子貼り、天井の暖簾の取り付け、そして作品Aのまぶしへの繭の取り付け、さらにはオープニング前夜のお掃除(夜中の3時!)と、本当によく働いて頂きました。

開幕前の修羅場にむかって1 (7月15日-17日)

いよいよ開幕前の最後の1週間に突入しました。
7月15日-17日までの前半は、アマルナケンさんとノザケンさんの強力なサポートがありました。
こへびのSさんも加わって、とにかく家を仕上げにかかります。
写真は、天井を墨で塗る両ケン氏と和紙の壁貼りの下地を塗布するSさん。

いろいろあって、ニューヨーク在住のアメリカ系フィリピン人のルイスさんも和紙貼りなどを手伝ってくれました。
ルイスさんは、いろんな賞を受賞されている詩人とのこと。

両ケン氏が、一気に土間もやってしまいます。
砂利を敷いた上に、土壁塗りであまった土と下地塗り剤とを混ぜたものを塗って、
そこらにあった石を踏み石にしてくれました。すごいぜ!

ぼくはこの間、ジオラマの仕上げを並行して行っていました。
表面には先週みんなでつくった真綿を貼り合わせています。
(この前の晩、真綿の縁のカット作業を両ケン氏とSさんにしていただきましたが、真綿はカットが本当に大変でした)

天井塗り、壁塗りも終わったので、ついに畳を敷くことが出来ました。
こうすると人が住めそうな部屋になるから不思議です。
両ケン氏とSさんは、ここで作業終了。
本当にお疲れ様の3日間でした。
なお、本当に修羅場だったこの前の晩の「2400個の蚕からサナギを取り出す作業」については、
写真を撮る心の余裕が無く、紹介することは出来ませんが、
夜中までお手伝いいただいた皆さん、ほんとうに有り難うございました。