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古巻です。今回の開館準備では、雪解けの頃の蓬平の美しさに触れることができました。
個人的には、雪解けから、新緑や山菜が一斉に芽吹くこの季節が一番好きです。
この写真は、キヨミさんの家の雪割草です。
集落の入り口付近のブナ林も、うっすらと新緑が芽吹き始めています。
林床では、根元あたりから雪が消えつつあります。
雪は、木の周りとか、地面に接した下の部分から溶け始めます。
ちなみにCD「桑の葉を揺らす雨」に収録した雪解けの音は、このころの水音を録音したものです。
いつも家主のキヨシさんのお宅では、厚かましくもご飯をやっかいになっています。
お米が格別に旨い上に、毎回珍しい山菜・野菜などをいただき、お邪魔するのが楽しみになっています。
今回は、アズキナという山菜が食卓に出てきました。
さっと茹でたものに醤油を掛けただけですが、さっぱりしていてご飯によく合いました。
写真は、なんとカタクリの葉です。(あとフキノトウも少々。)
カタクリの葉は今のタイミングでしか食べられないそうです。
いただいたものを茹でてから、水につけ、マヨネーズ和えにしていただきました。
くせがなく、とてもおいしかったです。
繭の家の前で作業をしていたら、桑畑の奥のブナ林からソリを引いてくる集落の方に出会いました。
自分の森のブナの大木を1本伐採して、チェーンソーで裁断して(それでも大きいものは50~60cm)、それをソリに乗せて雪の上を運んでいるのです。
桑畑のある、このあたりまで運んでしまうと、雪が溶けた頃には車を横付けすることができるそうです。
なるほどと思いました。
大変な肉体労働ですが、これで来年の冬の暖房の薪はまかなうそうです。
薪をストーブにくべてできあがった炭は、こんどは掘りごたつに入れて練炭とともに暖を取ります。
森とともにある暮らしというのは、都会の感覚からすれば、とても新鮮で大地の恵みに満ちたものに思えます。
古巻です。春の開館に向けて久しぶりに現地入りしました。
写真は4月24日の繭の家。ご覧の通り、まだまだ雪がたくさん残っています。
桜は、まだ全然咲いておらず、びっくりしました。(お隣の上越市ではもう散っていたのですが・・・)
奥の桑畑周辺は、おそらく2mの雪です。ちょっと雪を掘ってみましたが、全然歯が立ちませんでした。
あと一週間でどれだけ溶けてくれるのか心配ですが、GWにいらっしゃるお客さんはきっと残雪に驚くことでしょう。
今回の来訪の主目的は、作品の冬期梱包の開封と、作品秋に故障した作品の修理です。
作品「雲の切れ間から」のジオラマのLEDが切れてしまったので、今回思い切って全部取り替えました。
写真の作品(空へ放つ)も、開封したところ、心配していた繭の劣化もほとんどなく、一安心でした。
今回の開館準備にあわせて、蓬平のお母さん方がお手伝いに来てくださいました。
おかげさまで、掃除もはかどり、大変助かりました。
掃除のあと、お茶とお菓子を囲んで、歓談するとともに、農舞台事務局から今年の開館について説明を行いました。
実際問題として、みなさんお忙しい中、週末ごとに当番に入っていただくのは、大変なことなのです。
マユビトづくりや、繭の家の運営などにいろいろご尽力していただける集落の皆さんには、ただただ感謝するしかありません。
新しいシーズンに、また新しい出会いや、思いがけない楽しい展開が待っていることを期待しています。
今回のお掃除に来て下さったのは主にマユビトチームのお母さんでした。
生産グループとしての動きも順調で、マユビトの販路拡大にもいろいろ動いて下さっています。
地域内のレストラン「あぐう」のほか、今回新たに芝峠温泉・雲海にも置いていただけることになりました。
おかげさまで好評のマユビトづくりも、そろそろ作品の繭がなくなろうとしていますが、
今年の夏にまた集落で養蚕をしていただいて、冬の生産につなげていくことになりそうです。
写真は、農舞台のレジ。物販コーナーとは別にレジカウンターにもマユビトをさりげなく置いてくださっていました。