雪解けの蓬平 ブナとソリ
2010年04月25日 里山のくらし
集落の入り口付近のブナ林も、うっすらと新緑が芽吹き始めています。
林床では、根元あたりから雪が消えつつあります。
雪は、木の周りとか、地面に接した下の部分から溶け始めます。
ちなみにCD「桑の葉を揺らす雨」に収録した雪解けの音は、このころの水音を録音したものです。
いつも家主のキヨシさんのお宅では、厚かましくもご飯をやっかいになっています。
お米が格別に旨い上に、毎回珍しい山菜・野菜などをいただき、お邪魔するのが楽しみになっています。
今回は、アズキナという山菜が食卓に出てきました。
さっと茹でたものに醤油を掛けただけですが、さっぱりしていてご飯によく合いました。
写真は、なんとカタクリの葉です。(あとフキノトウも少々。)
カタクリの葉は今のタイミングでしか食べられないそうです。
いただいたものを茹でてから、水につけ、マヨネーズ和えにしていただきました。
くせがなく、とてもおいしかったです。
繭の家の前で作業をしていたら、桑畑の奥のブナ林からソリを引いてくる集落の方に出会いました。
自分の森のブナの大木を1本伐採して、チェーンソーで裁断して(それでも大きいものは50~60cm)、それをソリに乗せて雪の上を運んでいるのです。
桑畑のある、このあたりまで運んでしまうと、雪が溶けた頃には車を横付けすることができるそうです。
なるほどと思いました。
大変な肉体労働ですが、これで来年の冬の暖房の薪はまかなうそうです。
薪をストーブにくべてできあがった炭は、こんどは掘りごたつに入れて練炭とともに暖を取ります。
森とともにある暮らしというのは、都会の感覚からすれば、とても新鮮で大地の恵みに満ちたものに思えます。