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繭の家 養蚕プロジェクト

2011年02月12日 1F/休憩室,資料室, 2F/作品展示室, 夜半の雨音, 映像/繭の記憶, 空に放つ, 蓬平「繭の家」, 語りべ, 雲の切れ間から

再び、秋の妻有

2006年11月07日 1F/休憩室,資料室, 蓬平の人々, 語りべ, 里山のくらし, 里山のごちそう

昨年の今頃はと言えば、ちょうど繭の家の最初の大掃除をしていた時期でした。
あれから1年たって、妻有はもとの静けさに包まれています。
ただ、昨年と違うことは、繭の家が整備されて、今もなお公開されていることです。
11月4日、5日に会期中運営に当たった「繭の家チーム」で久しぶりに蓬平を訪問しました。

窓から見える山並みは、すっかり紅葉に包まれています。
現在、土日は作品公開をしていますが、夏の会期中ほどには人は来ません。
久しぶりに当番しましたが、ちょうどよいくらいのペースで来場者がありました。
(逆に会期中は、しゃべり疲れてぐったりするほど人が来た・・・)

今の時期、ここに来るお客さんは、首都圏と県内がそれぞれ半々というところ。
初めて来る人よりも会期中見残したと言う人が多く来ていました。
今の時期はとっても空いているので、絶対お得です!
秋になって、会場にはコタツが登場。
TVモニターもちょっと小さくなりました。

夜は、蓬平集落の主だった方と一緒に宴会でした。
みなさん変わらずお元気そうで何よりでした。
今後とも交流を続けていけたらと願っています。

この季節、すでに稲刈りは終わり、しろかきも済みましたが、雪が降る前に野菜の収穫を終えなければいけません。
写真は、繭の家のすぐ裏手の畑での野沢菜の刈り取り風景。
区長さんのご家族が朝から1日かけて収穫しています。
この日の夕方にはこの野沢菜は大きな容器に入れられて塩漬けになりました。
ほかにも里芋の収穫、大根を干す作業に追われていました。
まさに大地とともに、季節とともに生きる生活です。

会期中の様子

2006年09月15日 1F/休憩室,資料室, 映像/繭の記憶, 桑の葉を揺らす雨, 繭人形/マユビト, 語りべ

開幕直後の繭の家。この頃はまだ、お客さんもあまり多くはなく、のんびりしていました。
奥で座っておられるのは、今回の養蚕プロジェクトで一番お世話になったご両人。
蓬平集落の区長さんと元議員の君男さん。
手前の受付机の脇には、集落の方が持ってきてくれた山百合が。
その向こうのちゃぶ台には、松之山の薬草バーからいただいた「桑酒」が。

会期中の午後は、ほぼ毎日のように集落のお母さんが会場当番に来て頂きました。
お母さんたちは、会場でお茶を沸かして、お客さんを冷茶やおつけものでもてなしてくれます。
これがお客さんには大好評。
また、お母さんたちの多くは養蚕経験者なので、お客さんに対して養蚕にまつわるお話もしてくれます。
こうして映像作品とも相まって、繭の家の1階は、生きたエコ・ミュージアムとなったのです。

床に繭を敷いているのも、地元の人のアイデア。
実はぼくが繭を大きなカゴに入れて飾っていたところ、
「そんなことしちゃ、湿気てしまうわよ、床に広げなくちゃ」とのことで、
こんな状態になりました。
そして会期終了まで、このままでの展示となりました。
しかし、結構この繭が匂いました。
繭の乾燥が不十分だったため、タンパク質特有の臭気が会場にほのかに漂います。
こうして繭の家は、視覚・聴覚・触覚に加えて臭覚にも訴えるアートとなりました。
奥にあるのは、繭のケバ取り機です。

養蚕や織りの道具も集落の方が持ち寄ってくださいました。
壁面の「まぶし」は、蚕の「入居率」が高かったものを区長さんがとっておいてくれたもの。
「きれいだから飾りゃいいと思って」とは、区長さんの弁。
白い壁は、地元産の井沢和紙です。

その翌週、会場に「回転まぶし」がつり下げられていました。
これは、蚕が上へ登る習性を利用して、均等に蚕が繭を作るようにする道具です。
蚕が上に固まって繭を張ると、その重みで回転し、新たな蚕は上方の空いた箇所に登っていくというスグレモノです。
そのようなお話を集落の方が、お客さん相手にしてくれるのが、日常風景となりました。

お花も切らせることなく、いつも綺麗に集落の花が生けられていました。
手前にさりげなく置いているのは、アーティストグッズである、CD「桑の葉を揺らす雨」。
2階の作品から流れてくる「1万匹の蚕が桑を食べる音」や、集落内の雪解けの音、鳥の声などが
蓬平産の真綿のカバーで包まれています。
結構好評で、ほぼ全て売り切れてしまいました。
(といっても、超家内制手工業で生産していたので、出荷数は80枚程度でしかありませんでしたが)


休憩コーナーに置いたコカ氏作の繭人形と、観察帳。
繭人形は、とても人気があって、これ売ってないのですかという質問が多かったです。

会期終盤には、お隣のおじいさんがこへび隊にあてた歌を色紙に書いて持ってきて下さいました。

ついに開幕!!(7月23日)

2006年08月01日 古民家再生, 夜半の雨音, 映像/繭の記憶, 空に放つ, 蓬平の人々, 語りべ, 雲の切れ間から

開幕の朝。
映像用モニターのマニュアルを書くイノマキさん。
このあと、ぼくはばたばたと十日町での開幕式に出席しましたが、カメラを持っていくのを忘れ、その様子は残念ながら紹介できません。
(奥に見えるモニターとDVDプレーヤーは松下電器産業(株)様からお借りしています。)

開会式に出席していた海外招待客の一行が、早速立ち寄ってくれて、びっくり!!

お客さんはひっきりなしに来られます。
こんな里山の一軒家なのに、今まで都会で発表していたとき以上に人が訪れます。
なお、土間はなかなか乾きませんでしたが、なんとかこのとおり、いい感じに完成しました。

さて、肝心の作品を紹介しましょう。
まずは、作品A「夜半の雨音」。
大箱から、この夏イノマキさんが集会所で録音してくれた「蚕が桑の葉を食べる音」が流れます。
その音に合わせて、背後の「まぶし」に入った2400個の繭が明滅します。
明かりは2系統あって、互い違いに並べているため、明滅のずれがあり、光る様子が市松模様に見えるときも。
天井や梁が、このオレンジ色に照らし出されて、美しいです。

作品B「雲の切れ間から」の小箱。
大箱と対をなします。

小箱を開けたところ。
なんだ、これは。
中を覗くことが出来ますが、ここでは紹介は出来ません。写真ではうまく撮れないのです。

意外と人気がある作品C「空に放つ」。
夜中まで一緒に吊してくれたYさん、ありがとう。

「繭の家」の看板を集落の方に書いて頂きました。
こどもたちもはしゃいでいます。

看板がついた「繭の家」。手前にある黄色いサインが目印です。