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ウズマキ

・ウズマキが近づくと、なんでも丸まる。

・例えばキュウリは曲り、そよ風はつむじ風となってホコリを舞い上げ、鼻毛は丸まってクシャミが止まらなくなる。

・はじめから渦巻いているゼンマイやワラビが大好物。

・性格はねじ曲がっているが、誰よりも博識。「世界の秘密を知りたい」と願っている。

・しかしものごとを曲解する傾向がある。例えば「魂」についてもこんなふうに考えている。「真空には何も無いと誤解されているが、実はエネルギーがあることがわかっている。また真空は魔法瓶や宇宙空間だけにあるのではなく、分子の粒と粒の間にもある。つまり体中にひそんでいるわけだ。死後、肉体を失っても、真空のエネルギーは残り、熱的死とは逆に膨張し、宇宙と一体となる。私はこれこそ魂だと考えている。古来より魂はハワイのマナ同様に、人格的なものではなく、エネルギーそのものを指す。つまり魂は道具にも服にも全てのものにあり、大きな木や石には当然大きな魂が宿る」。

・「大量消費・大量廃棄を“成長”といういいイメージの言葉をつかって“経済成長”と言い換え、印象をねじまげる国家は現代のリヴァイアサンだ!」とガラガラ声で嘆いている。

・噂がうずまく世間に絶望しているが、無口なネジマキは気にかけている。

・「自分はゼンマイで動いている」と思い込んでいるネジマキのねじを巻くふりをしてあげている。

・以前は異性とつきあいたいと思っていたが、今は面倒くさいと思っている。

・他人から評価されない自分とダヴィンチを重ねて考える傾向がある。

・カタツムリの殻を採集している。小さい渦巻状の閉じた空間に思いをめぐらすことで、ウズマキの意識はわずらわしい現実世界から離れ、自分だけの世界へクルクルととんでゆく。一方で、カタツムリは種類が多く、しかも識別が非常に難しい貝である。コレクションの不完全さは、ウズマキの心を悩ませ続ける。

・カタツムリと山菜に関しては生物部員よりよっぽど詳しい。しかし素直に生物部には入りたくない。

生物部なのに系統樹思考ではなく分類思考のヌルマユに批判的。

・お茶をかき混ぜすぎて、ぶくぶく茶風にしてしまう。

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