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印象に残った作品⑥

2009年09月21日 大地の芸術祭

Earthscapeのメディカル・ハーブマン・カフェ・プロジェクトも印象に残った作品でした。これはボルタンスキーの廃校のグランドで展開している作品で、写真のように人の形をした花壇「メディカル・ハーブマン」に様々な薬草が植えられています。

 薬草は、ただ適当に植えられているのではなく、その薬草が効く「体の部位」に植えられています。(例えば、喉に効くオオバコは、メディカル・ハーブマンの喉に植えられているといった具合。)また実際に薬草のいくつかは併設されたカフェで飲むことができるようになっています。特にハーブティーがおいしかったという訳でもありませんが、このような趣向で一服できたことは、作品巡りで疲れた身にとって、何とも言えない楽しいリラックスタイムでした。

 実は、このプロジェクトは越後妻有だけでなく、各地で展開されているそうです。このプロジェクトのHPの文章をそのまま転記します。
「Medical Herbman Cafe Project(メディカル ハーブマン カフェ プロジェクト)=MHCPは、メディカルハーブマンと名付けられた人型のハーブガーデンを制作し、そこで採れたハーブを使ったお茶や食事を販売するカフェを運営することにより得た収益を、ハーブマン基金を通じ、途上国の小学校の校庭にプレイグラウンドを制作する活動に使用する、円環型のサスティナブルプログラムです。海を越え、広く沢山の人々に伝播する目的も持ち、そのためMHCPは必要な全てのキットを、航海も可能なコンテナに積み、世界各地を移動しながらプロジェクトを展開していきます。コンテナには、ハーブマン制作キット、簡易キッチン、カフェユニットなどが詰まっており、イベント時にはそれらを出して組み立て、ハーブマンやカフェをつくります。コンテナそのものはカフェの空間に。一定期間の運営を終えたそれぞれのユニットは、再びコンテナに収納され、次なる場所へ運ばれていきます。」
 志もさることながら、ロゴやインテリアなど、プロジェクト全体のデザインもよく練られており、そこがまた人を惹きつけるんでしょうね。我々も見習わなければならないと思いました。

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夜間工房のコカです。
中国では、肝臓の具合が悪ければ肝臓を食べればいいという考えかたがあるそうです。科学的ではないにせよ、とってもわかりやすいです。ハーブマンはそのいいところだけを活かしていますね。

「掃き清められた余白から」は同じくコンテナだったので、移動できたのに、解体されて残念です。