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ジオラマ

2006年03月25日 雲の切れ間から

作品Bに用いるジオラマの制作状況を紹介します。
このジオラマは、O-noli氏に制作をお願いしていますが、今日はじめて実物を見に行きました。
写真は、90×90cmのユニットを二つ並べたもの。
最終的にはこれを6つ制作していただきます。(O-noli氏、大変ご苦労様です)

上のジオラマを横から見たところ。
集落の地図を拡大コピーした紙をそのまま貼り付けているので、地形の起伏がよくわかります。
このままでも捨てがたい魅力がありますが、作品のコンセプト上、表面は真綿の「雪」で覆わねばなりません。
せっかくのジオラマの微妙な起伏が消えないように注意をして覆う必要がありそうです。
(なお、この人物はこのアトリエの隣の建物で働いている友人のS氏。様子を見に来ていただきました。)

ジオラマの表層を真綿で覆ってみたところ。
覆う作業の際には、もう一工夫必要なようです。

どろんこ遊びに向けて

2006年03月18日 古民家再生

古民家の壁を土壁で修復するつもりです。
本来であれば土壁は竹の木舞を組み、そこに下塗りとして荒壁土、中塗りとして中塗り土、仕上げに色土を塗ります。
今回は、作業工程を省略するために木舞は組まず、石膏ラスボードを貼り、そこに土を塗ろうと考えています。
昨年内に愛知県の泥コン業者さんから荒壁土を入手し、着色サンプルを作りました。

ところがこの業者さんに聞いたところ、荒壁土は石膏ラスボードには付かないとのこと。
急遽、新潟県内で中塗り土を入手し、また同じようにサンプルをつくりました。
やはり中塗り土のほうが、粒子が細かく、砂も多く、藁は少ないです。

土本来の色は、黄土色です。(真ん中)
黒っぽい色は弁柄で、赤っぽいのは習字の朱の炭と弁柄を混ぜたもの。
古民家の土は黄色なので、入手した土と同じ色ですが、
全体的にすすけて黒っぽくなっているので、色を合わせる必要があるのです。

P3180085.jpg

土をナイフでこね、整形する作業は、こんなに小さなサンプルでも楽しいものでした。
これが乾くとどんな色になるか?
また報告します。

予定では、40平米ほど土壁を塗ろうかと考えています。
必要な土の量は、1.2立米。2トントラック1台で運んでもらえます。

作品C映像のビジュアルイメージ

2006年03月11日 空に放つ

K邸上空に浮かぶ作品Cのイメージです。
作品Cは実際にはK邸の屋根裏部屋で繭をテグスでつないで展示しますが、映像作品においても「空に放たれた」姿で、蓬平の空に登場する予定です。

先週の妻有行きの際、たまたまイノマキさんの隣に居合わせた雪掘りボランティアの方が、腕のいいカメラマンの方で、これも何かの縁ということで、
この方にも映像作品の撮影をお手伝いいただけないかなあというような話になっています。
まだどうなるかは未定ですが、ぼくのイメージを伝えるためには、今までの企画書ではだめなので、今日、こんなかんじのイメージ図を描いてみました。
(写真のカラーコピーに絵の具で着彩)

こっちは、棚田の上空に浮かぶ作品C。

ワークショップ

2006年03月06日 真綿作り

現地の雪は、まだまだ深いですが、それでも1月末から較べるとかなり減りました。
2月は雪が少なかったようなので、このまま順調に減ってくれると嬉しいです。

今回は、集落の集会所で真綿をつくるワークショップを行いました。
写真はなべでお湯を沸かしているところ。
窓の雪囲い塀の隙間から、かろうじて日が差し込むようになりました。
暗い雪国の冬ももうすぐ終わりを迎えます。

ワークショップが始まる前に、むかし真綿を作ったことがあるというお母さんたちがやってきて、繭を煮込む火加減のアドバイスや、真綿を伸ばす実演をしてみせていただきました。
「もう30年ぶりだから、わすれちゃったよ」と言いながらも、
手つきからして我々と全然違いました。

子どもたちも混じって袋真綿をつくりました。
CDを型にして、手頃な大きさに伸ばし、それを乾かしてパラシュートをつくって遊びました。

P3050061.jpg

ベテランの方に教えられて角真綿に挑戦する男の子。
結構器用に伸ばしました。

ワークショップ解散後、作品現場となる古民家にも立ち寄りました。
いまだ半分は雪の中です。

お隣の方が雪の上に真っ黒な炭をまいていました。
聞くと、これをすれば早く雪が解けるし、肥料にもなるとのこと。
ここは未だに積雪は3m近くあります。
雪国の暮らしは、このように雪との忍耐深いつきあいが必要なようです。