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ジオラマのベースが完成しました。

2006年04月30日 雲の切れ間から

O-noli氏のもとで制作が進められていた、ジオラマ(蓬平集落の1/500模型)のベースがついに完成しました。
ごらんのように、とても大きいです。
こんなに大きな地形模型はあまり見たことがありません。
これを一人で作り上げたO-noli氏の技術力・忍耐力に脱帽するとともに、作業スペースを提供して下さったI氏に感謝します。

写真の中央一番奥が、芝峠温泉です。
そこに至る幹線道の様子もよくわかります。
集落の家々は、ジオラマの中央の白いところに集中しています。
当初の構想通り、「肩寄せ合って生きてきた集落」のイメージになりそうです。
今後、この模型にLED配線を施すと共に、表層を真綿で覆う作業が待っています。
なお、この模型の搬入は、内覧会のような形で集落の皆さんにご案内したいと考えています。

残雪の妻有/作品撮影

2006年04月24日 映像/繭の記憶, 空に放つ


約20日ぶりに妻有を訪れました。
前回(4/1)は、まだまだ雪深かったのですが、
今回は急速に雪がなくなっていました。
古民家にもついに1階の玄関から入れるようになりました!


作品Cは、映像作品中に登場させますが、今回の主目的はその撮影でした。
そのため、展示空間の窓をふさぐ前に、明け方の光で撮影をすることに。
朝3時45分に起床し、4時過ぎには撮影を開始しました。


今回の撮影には、強力な助っ人に参加していただきました。
プロのカメラマンのSさんです。
景色と一緒に撮ったり、接近したり、上から覗いたりして、様々なアングルを試しました。
演出効果として、1階で線香を焚き、2階の展示空間へ煙を引き入れました。


1階はこんな様子でした。


O木さんが、梁に登って、作品を操作します。
うまく揺らすと、作品が波のように美しい揺らぎをつくりだしました。
映像の素材として、たいへん満足のいくものを撮ることが出来ました。


すっかり梁の上が気に入ってしまった(?)O木さん。
時折撮影の要望を出すイノマキさん。
そして凄腕カメラマンのSさん。
皆さん、有り難うございました!


妻有の春を少々紹介します。
雪解けの草原にはいたるところでツクシが顔を出していました。
ホント、あたり一面、つくしだらけでした。


これは、猩々袴(ショウジョウバカマ)という可憐な野草です。
区長さんの家の裏の土手に普通に群生していました。

作品Aの「まぶし」

2006年04月15日 夜半の雨音

作品Aは、「大箱」と「まぶし」から構成されます。
「まぶし」とは、蚕が繭を張る格子状の枠のこと。
本来は木箱ではなく、折りたたみ式なのですが、本作では、桐の箱の中に仕切を設け、「まぶし」状にします。
1箱で600個の繭が入ります。これを4箱制作します。

桐の箱は、呉服屋の関係筋の京都の箱屋さんに発注しました。
仕切は自作です。

作品Cを現場で吊す

2006年04月03日 空に放つ

4月1日、2日と現地に行ってきました。
雪は減っているかな?と期待しましたが、残念ながら数日前に雪が降り、先月とほとんど変わらない状態でした。
現場の古民家は相変わらず1階はすっぽり雪の中。
いつものように2階から入りました。

今回の主目的は、工務店発注工事の仕様を決めることでした。
2階の窓は、基本的にふさいで土壁にしますが、作品Cについては自然光で展示するため、
細いスリット状の窓を設けます。
今回は、スリットの幅を決めるため、実際に作品を現場で吊りました。

スリットの幅は10センチにしました。
たった10センチでも部屋の中は結構明るくなります。
作品C「空に放つ」は、1号テグスでつり下げていますが、角度によっては反射してしまいます。
ただ、遠目に見る限りはあまり気になりませんでした。

これは階段の登り口から見たところ。
2階にあがると、まずこれが目に入ります。
ちなみにこの写真は、繭を2列に吊ったもの。
この角度から見る分には、1列の場合とあまり変わりませんが、全体的にごちゃごちゃするので、1列の方がすっきりしていると感じました。

これからいよいよ古民家の工事も本格的にはじまります。
4月には工務店工事が始まります。
内装の仕上げや、1階休憩スペースのインテリアについては、できればGW頃に夜間工房のメンバーであたりたいと考えています。
養蚕に用いた奇妙な棒(写真)や、飴色に煤けた竹の束、各種民具など、面白そうなインテリア素材がいっぱいあります。
2,3日余裕をもって現地に行き、現場にあるモノを見て、考えながら施工できるといいのですが。
もちろん、土壁塗りもやってしまいます。

最後に土曜の晩の三日月を。