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2009年芸術祭 開幕前後

2009年07月27日 繭の加工, 雲の切れ間から

古巻です。芸術祭開幕に合わせて蓬平を訪れました。
夏を迎えた蓬平では、あちらこちらで山百合が咲き誇っていました。
ブナ林の木もれ日に浮かび上がる百合の花は、量感もたっぷりでとても美しいです。

早朝の4時すぎに蚕を飼っている集落センターを訪れると、ビルッカラの山笠作品が、ぼうっと光っていました。
霧がある日は、特に幻想的です。

今年は、まごべいさんに生糸をひいてもらいました。
大箱の中に収めるためです。(詳細は、小堺悟さんのレポート)
この日は、揚げ枠から糸を外し、島田と呼ばれる形に組んでもらいました。
やはり、生糸は美しいですね。

作品修復の仕上げは、作品Bのジオラマの杉の木です。
一度持ち帰って、色を淡く塗り直したのですが、あまりよく分かりませんね。
ジオラマをこの角度から眺めると蓬平の地形がよく分かります。
谷間をはさんでV字型に広がる集落です。右奥が芝峠温泉雲海です。
(ちなみに作品Bは真上から見下ろす形になるので、このアングルでは鑑賞できません)

最後に開幕式の様子を。
今回もキナーレを会場に盛大に執り行われました。
写真は、福武プロデューサー、北川ディレクター、そしてアーティストの蔡國強さん。
福武プロデューサーは、来場者に「パスポート15万枚売りましょう!」「ふるさと納税で日本を変えましょう!」と訴えておられました。
会場では、秋山郷で作品展開されている本間純さん、
「たくさんの失われた窓のために」の作者で神戸出身の内海昭子さんとお会いし、少しだけですがお話しもできました。
さて、いよいよ第4回大地の野芸術祭が動き出しました。

繭グッズ、配置につく

さて、養蚕プロジェクトの行方を大きく左右するのがグッズの販売です。
開幕前夜の7月25日の晩に農舞台のショップを覗いてみました。
なんと、マユビトが入口すぐ脇の好位置にあるではありませんか!
26日の開幕式会場のキナーレでも、マユビトのコーナーが設けられていました。

繭の家では、こんな風にディスプレーし、芸術祭初日を迎えました。
この日は、繭の家だけでマユビトが20個、CDが1枚売れました。
さて、どうなることやら。みなさん、どうぞよろしくお願いします。

桑畑もだんだんとそれらしく

古巻です。この4月に整備された繭の家の横の桑畑の様子も見てきました。
当初、桑の苗は、搬送された時の保存状態の善し悪しが原因で芽吹きが遅いものもあり、定着するかどうか心配だったのですが、この日確認した限りでは、ほぼ全部芽吹いていました。
まだまだ小さな桑の木ですが、かつてここにあった養蚕風景を想像できるところまで来たと思います。

来場者にも桑畑に気づいてもらいたいので、看板を設置してみました。
しかし、養蚕風景を再現した、なんて言っても、それだけでは不十分です。
ここまで整備したからには、毎年、蚕を育てなければいけません。
蚕を育てるには、繭を売っていかないといけません。
でも、昔のように安価な繭を大量生産するのは難しいです。
なので、アートプロジェクトらしく、アートグッズを生産し、売っていこうとしているわけです。
土地の過去を物語るアート作品と、現代に生きる養蚕とが両輪となって、地域を元気にして、都市と農村の交流の拠点とすることが、この養蚕プロジェクトの目標です。

集落の方は、桑畑の進入路もしっかりコンクリ舗装して下さいました。
もちろん、将来大きくなった桑の木から、軽トラックで伐採した葉っぱを運び出すためです。

今年も養蚕が始まりました(その2)

古巻です。7月24日から開幕準備作業のため、蓬平に入っています。
蚕のほうは、順調に育ち、すでに早い個体は4齢になっていました。
前回の写真と比べて、格段に大きくなっていてビックリ!
写真は、朝5時半頃に君男さんと澄さんが蚕を飼っている集落センターで、
回転まぶしを組む鉄管のチェックをしているところです。

全部で4千匹くらいです。
繭になるのは、8月の上旬になる見込みです。
これから蚕たちの食欲はどんどん加速化するので、桑の葉をやるのは大変な作業となってきます。
毎年ながら、集落のみなさん、本当に有り難うございます。

マユビトたちとカイコたち

2009年07月19日 カイコの飼育, 繭人形/マユビト

こんにちは
蓬平青年会の悟です。
今日は集まったマユビトたちとカイコたちの様子をレポートします。

マユビト一斉捕獲、じゃなくてマユビト大集合です。

様々なマユビトたちがずらりとそろってます。

みんながこさえた(作った)マユビトたちが、出番はまだかと待っております。

私も養蚕現場へ行ってみました。
集会所へ入ると小さな箱が。中には大量のクワの葉。目を凝らすと・・・

kaikohako.JPG

私の爪先にも乗るような小さなカイコたちがいました。

今後ぷにぷに大きくなっていく様子をお伝えしたいと思います。

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古巻です。
悟さん、レポートありがとうございました。
昨年から進めていましたマユビトの量産計画、ついに最終盤となりました。
昨年暮れにはじめてグッズづくり指導会を行った時は、どうなるか心配な面もありましたが、私の予想した以上にお母さん方も熱心に取り組んで下さいました。
マユビトのことを呼ぶ時、「この子は・・・」とおっしゃる方もおられて、関係者として嬉しく思っています。
お母さん方に感謝です。

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夜間工房のコカです。
マユビトをいっぱい作っていただきありがとうございました。
1つ1つとても丁寧に作られており、感動しています。

今年も養蚕が始まりました(その1)

2009年07月16日 カイコの飼育

今年も蓬平での養蚕作業が始まりました。
第3回芸術祭の前年(2005年)に試験的に養蚕を復活させて以来、5年目になりました。
いつも中心になって、お世話して下さるのは、君男さん。
君男さんのほかにも、何人かの方が作業に当たって下さいます。
今年は隣の集落の秋山さんがタマゴから蚕(ケゴ)を孵し、ある程度の大きさになったのを13日に蓬平で引き取ったそうです。
写真は、マユビトづくりでもお世話になっているキヨミさんが送ってくださったもの。
まだ、小さくって、かわいいですね。
以後も、蚕の成育の様子を何度かに分けて現地レポートしたいと思います。

繭グッズ

2009年07月12日 繭人形/マユビト

繭グッズの現地での制作はほぼ終わったようで、今週には販売元へ納品となるようです。
芸術祭ガイドブックのグッズコーナーでもマユビトを紹介頂きましたが、CDともども、少しでも売れて欲しいですね。
集落の方がせっかく植えて頂いた桑の木を活かすためにも、グッズ販売の成否は、今後のプロジェクトの行方に大きな意味を持ちます。
写真は、グッズの販売所に備えてお客さんに見て頂く予定のマユビト一覧です。
A4版でラミネート加工します。