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マユツバ

・キツネやタヌキに騙されないように、いつも眉に唾を塗っていた。

オオアシの亡夫。

・「多くの人が『趣味がいい』というモノは、実は普通のモノだ。趣味がいい人は少ないわけだから、趣味がいいモノも当然少ない。そこを見極めなければならない」とか、「最強の国の文化が最高とは限らない。文化は経済力や軍事力とは全く違う」言っていた。

・物を透かして見る神境通(シンキョウツウ)の持ち主。水道管の亜鉛含有量を調べたり、爪楊枝が国産の木材かどうか調べたり、ブラウン管の放射線量を調べたり、電磁波の反射を調べたりしていた。

・銅管で温めたお湯を飲まなかったり、アルミ製の調理器を使わなかったり、必ず劣化するガラス製の食器を使わなかったりした。

・さらに「日光で紫外線消毒しているのに片付けたのは誰だ!」とか、「電気を消さずに地球温暖化に加担しているのは誰だ!」とか叫んだりしていた。

・津波が起こったら逃げ切れないという理由で海岸線を歩かなかったり、土砂崩れを危惧して山に近づかなかったり、雨が降れば地下街を歩かなかったり、交通事故を恐れて自動車に乗らなかったりしていた。

・あまりに神経質なので、妻のオオアシから「他人を疑う前に、まず自分を疑ったらどう?だいたい、眉に唾を塗るのは汚くないの?」と言われていた。

・「私はスイッチを消したかとか、戸締りをしたかとか気になる『点検魔』だが、娘のヌルマユは1日に何度も体を洗う『洗い魔』になってしまった・・・。私の点検が足りなかった・・・」と嘆いていた。

・自分の不注意で息子のユキシロを、谷川の上流で見失ってから、点検癖に拍車がかかったと言われている。が、実際は神境通を使うと、代償として点検項目が1つ増えるため。

・化学物質に過剰に反応する反面、無農薬には無頓着だったため、寄生バエの卵のついた桑の葉を食べてしまい、亡くなってしまった。

・今ではマユツバが注意していたことが、一部当たり前になっている。

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