« 2005年12月 | メイン | 2006年02月 »

財団法人 日本真綿協会

2006年01月26日 一般雑誌

財団法人日本真綿協会という団体があるのです。
ここでは、真綿製品の普及のため、様々な活動を行っています。
(なんだか、「羊をめぐる冒険」に出てきた「北海道綿羊協会」を彷彿とさせ、実に魅力的です)
先日、ここに真綿引きに関する教材(本や木枠など)の提供をお願いしたところ、ご快諾頂き、このほど現物が送られてきました。
蓬平で開催するワークショップに役立ちそうです。
感謝。

大箱の改造3

2006年01月19日 夜半の雨音

大箱の改造も、そろそろ終わりに近づきましたので、ご紹介します。

大箱の内部は、こんな感じになりました。
本体に仕込んだ5本の蛍光灯の光で乳白色のアクリル板が目映く輝きます。
上蓋の内側にはミラーを張り、同時に小型の蛍光灯を6本取り付けています。
(ミラーは保護のため、緑色のビニールを剥がさずにおいています。)
今後は、白いアクリルの上層にさらに5mm厚の磨りガラスを重ねて完成ですが、ガラスは輸送が危ないので、現地で購入するつもりです。

大箱の内部は、実は蚕に関わる様々なモノのケースでもあります。
繭、真綿、紬、絹、糸、キモノ。
こうしたものを今後、集落の各戸を回って、お話を聞きながら提供頂き、この白い空間に置こうと考えています。
大箱は、メタモルフォーゼのためのブラックボックスです。

写真は、蓋を開ける前の状態です。
光が漏れている穴から、例の蚕の音が聞こえる仕掛けとなっています。
あとは背景の壁に、光る繭を2400個並べます。
大箱の蓋には油を塗っているので、背景の光を反射するだろうと思います。
(それにしても、汚いアトリエの様子がまるわかりです・・・)

グッズ関連

2006年01月09日 桑の葉を揺らす雨

先ほど中途半端に前ふりをしていましたが、そのCDネタのグッズ案です。
要するに、CDの内側カバーを真綿で作ってみました。
なんでこんなことを思いついたかと言えば、コカ氏ご指摘の通り、イノマキ氏の参加で選択肢が増えたこともありますが、基本的には、昨夏自宅録音した「蚕が桑を食べる音=雨降りの音」が結構いい感じなので、また、その音が実際に会場で流れるので、それのお裾分けというか、お土産的にその音声が入ったCDを来場者に持ち帰って頂いてはどうかなと思ったのが発端です。
(ただし、実際に蚕を飼った私が個人的に感情移入している可能性もなくはないので、この音を本当に持ち帰りたいという人がいるかどうかは客観的に判断できないです。
しかし、断続的に雨が降っているようなこの音は、先日イノマキ氏が言われたように、無音以上に静けさを感じさせる類の音、つまりヒーリングの音っぽいです。)
そういうわけで、蚕の音を録音したCDを真綿のカバー付きでつくってみてはどうかな、と。
(ほかにも現地で採集した音を入れてもいいかもしれません。ただし、現地の音を利用したサウンドアートとしては、前回の芸術祭でジョナサン・ベプラーが「つかの間のシンフォニー・丘陵と渓谷のための聖譚曲」というCD作品を発表していますが)

写真のものは、あくまで感じをつかむために先ほどつくったのですが、繭を重曹で煮込んで、そこに実際にCDを入れて押し広げ、2重にしたものです。
つまり、繭2個を使用しています(1個では薄すぎました)。
そのままでは毛羽立ってしまうので、スプレー洗濯糊を吹き付けてアイロンがけをすると、けっこうパリッとしました(写真では見えにくいですが、絹らしい艶はそのままです)。
CD本体に洒落たロゴや絵を入れたり、また外側のビニールケース内に正方形のカードを入れたら、もっと見栄えするのではないかな?と思いますが、どんなもんでしょう。
まあ、肝心なのはどんな音が出るかですね。
実際に音を聞いて頂いたり、現物を手に取って頂かないと、何ともコメントのしようもないでしょうか。

この程度の細工は、あまり難しくはなく、ちょっと練習すれば誰でもつくれます。
繭の生産個数にも影響するので、あまりたくさんはつくれませんが、原価はとても安いと思います。
また、CDや中に入れる紙のデザインづくりも結構楽しむ余地がありそうな気もします。
コカ氏の言われるように、現地に行けなくても、その部分で関わって頂けるかも知れません。

あと、これとは別にうちの嫁さんからグッズ案ですごいアイデアが出ています。
その名も「繭まんじゅう」。
要するに地元の和菓子屋と提携して、桑の葉(抹茶テイスト)餡入りの白い餅(繭の形)を売り出すというプランです。
もちろん、箱詰めは「まぶし」風にします。
ここまでいくと、もうアートグッズではないような気もしますが・・・

現在の状況(写真は関係ありません)

2006年01月08日 里山のくらし

現在の制作状況について、報告します。

1作品の制作
既にお知らせしているとおり、作品Aの大箱を自宅アトリエで制作中。
まぶしを発光させるLEDと音声との調整も、ほぼ技術的な目処がたちました。

作品Bのジオラマベースについては、今後(3月頃?)、O-noli氏のほうで作業を始めていただく予定。

2映像の件
年末にイノマキ氏との打ち合わせを行いました。(コカ氏、O-nol氏も同席i)
作品Cの映像を主としながらも、これに現地で撮影した自然や、過去の養蚕風景、今回の養蚕作業等を織り込みながら、ひとつの映像作品として独立したクオリティの高いものを作っていただきけることになりそうです。
2月に、イノマキ氏と一緒に現地入りする予定です。

3集落との協働
BoBo通信の欄でも書きましたが、冬季を利用して、養蚕経験のあるお年寄りによるワークショップや、集落の各戸にしまわれている養蚕用具の提供について呼びかけていきます。

4グッズ
グッズについては、今後(3月頃?)、各参加作家に対してアイデア照会がある模様。
私個人としては、本体の制作に追われてなかなか本腰を入れられない状況ですが、一度きちんと打ち合わせ(ご相談)をしなければと考えています。

5古民家整備
古民家の整備については、まだ方針の確定は出来ていませんが、工務店発注箇所と、作家側での共同作業等で対応する箇所との整理を春までに行うこととしています。
可能であれば、GW頃に土壁塗りの作業や床塗り(床磨き)作業や、インテリアの仕上げを自力でしたいです。

6養蚕作業
この大雪のせいで、養蚕作業にも影響が出そうです。
積雪量が多いと雪解けが遅れ、桑の発芽も遅れます。
そうなると繭のできあがり時期がずれこみ、会期に間に合わなくなる可能性があります。
ちょっとやばいかも。

7その他
今日、津南町(芸術祭のエリアです)に除雪のため、自衛隊が出動したそうです。
この時期としては、現地のお年寄りでも記憶がないほどの大雪らしく、日常生活にも影響が出ているようで、大変心配です。
今月中頃に一度現地入りしますが、無事行けるかな?
早く寒波が去ることを祈るばかりです。

BOBO通信

2006年01月05日 BOBO通信

集落の方々を対象にしたかわら版のようなものをつくりました。
名付けて「ぼぼ通信」。(現地では、蚕のことを「ぼぼさま」と呼んでいたそうです)
内容としては、作品の概要や進行状況、その他芸術祭に向けての気運醸成となるような記事を書いていくつもりです。
今回は、集落の方々に呼びかけて、養蚕道具や真綿引きの経験のある方を探そうとしています。

この正月にこれを各戸に配布しましたが、反応はまだわかりません。
現在、積雪が3mを超えているそうなので、もしかしたらそれどころではないのかなあ。

大箱の改造2

2006年01月01日 夜半の雨音

あけましておめでとうございます。
正月も相変わらず大箱をいじっています。
今回は、スピーカーの上層部に蛍光灯を5本取り付けました。
(なぜか一番左の一本が不良品で光りません)
壁面には塩ビのミラーを貼っています。
この上に乳白色のアクリル板を張り、展示ケースのようにし、そこに古着や端切れ、真綿、繭などを配置するつもりです。
上蓋の裏側にもさらに蛍光灯を設置し、まばゆくします。

蓋を閉めて暗くすると、こんな感じです。
光が漏れている穴から、雨降りのような音がぽつぽつ聞こえます。
お聞かせできないのが残念ですが、これが結構いい音なんです。