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作品C など

2006年02月19日 空に放つ, 試作品

最近、手芸に凝っている妻のアドバイスでビーズ細工につかう「つぶし玉」を用いて、もう一度はじめからやり直すことにしました。
先週、注文していた最小のタイプ(1mm)が届いたのでようやく作業を再開しました。
結び目をつけて繭をとめる方式に比べ、この方が位置の狂いが少なくなります。
ただし、あまり力を入れすぎるとテグスが切れるので要注意です。

今日は、O-noli氏を家にお招きし、ジオラマ制作の打ち合わせもしました。
いよいよ3月からO-noli氏の作業場で制作が始まることになりそうです。
懸案となっていた「道」の表現ですが、支持体である発泡スチロールに溝を掘ってそこに真綿をおしこむことにしました。
(写真の右下のような感じになります。)

地形模型の試作3

2005年12月19日 試作品

さて、懸案となっている「道」の表現です。
まず、道を表現する、しないという点についてですが、やはり蓬平という場所性を明らかにするためにも、
道は重要なので、ジオラマの中で表現することとします。
これでどの繭が誰の家にあたるのか、特定まで出来ます。

つぎにどう表現するかですが、先日来からO-noli氏とも意見交換していたのですが、堀下がった状態がいいかなと思いました。
先週、はじめて雪の妻有に行った印象では、通り道は除雪され、一段低くなり、またそこに雪が雪が積もるという感じでした。
写真は、真綿の下にまず白い板ゴムを道の形に切り抜いたモノを地形の起伏に合わせてスチロールの地に打ち付け、道の両側に綿を盛り上げてかさ上げし、その上に真綿を敷いて、ゴムの部分にだけ木工ボンドを塗布し、真綿を接着したものです。
(道の部分だけ、真綿の表層が落ち込んだ形になっています。)

上記の明かりをつけたところです。
明かりをつけて上から見ると、一段落ち込んでいるのがあまりわかりません。
ただ、真綿がふんわりしている部分(道以外)は、光が透過しているのが、道の部分は下がゴムであり、光が透過せず、暗くなり、
結果的に道として識別は出来ます。

地形模型の試作2

2005年12月04日 試作品

先日、みんぱくのワークショップで伝授された杉をつくってみました。
スポンジと爪楊枝とで、結構簡単にできます。

上記を光らせたところ。
すきなところに刺す(植樹する)作業は、大人でも楽しいです。

上から見たところ。
本番で想定される角度です。
でも、上から見るとあまり杉っぽくないです。
細く散髪することで、ある程度ましになりました。
(そもそも真上から杉を見る機会などないですよね)
杉があるのと、ないのとどちらがいいかな・・・(考え中)

地形模型の試作

2005年11月27日 試作品

作品C(集落のジオラマ)の地形模型の試作品を作ります。
本番はO-nol氏にお願いしますが、雰囲気をつかむため、まずはA3サイズで同一縮尺で作ることにしました。
スチロールを積層して、裏側からイルミネーションを通しました。
配線については最初は共同溝のようなものを掘ろうかと思っていましたが、このほうがすっきりします。

スチロールの上に真綿を敷きました。
まるでスキー場のゲレンデのようです。
ただし、地形の微妙な起伏がふんわりと覆われてしまって、単なる坂みたいになってしまいました。

ゲレンデに明かりが点灯しました。

電球に繭をかぶせます。
蛍光灯の元での真綿の輝きは、さすがに絹だけあって、見事です。
雪の感じは出ているでしょうか。

青い蛍光灯のもとで点灯しました。
色味は要研究です。
本当は、黄昏時の青暗ーい感じを出したいのですが。

上のクローズアップです。
本番では、点滅させるべきか、あるいは一番ベストの光量で固定すべきか?

これは、真綿をはずして、ガーゼの上に繭を取り付けたものです。
こっちの方が地形はよくわかります。
建築模型的な雰囲気です。
全体の光源は、普通の蛍光灯です。
今後は、これに樹木を再現すべきかどうか、実際に先日勉強した杉の樹を植えてみて判断したいと思います。
あと、道路をどうやって表現するか、(あるいは表現しないか)も検討課題です。

樹木模型ワークショップ

2005年11月20日 試作品

今日、みんぱくの企画展「模型で世界旅行」を見に行きました。
これは、みんぱくが行う博物館学研修の一環で、世界各地からやってきた研修員たちに母国の景観模型をつくらせたものを展示しているものです。
この関連ワークショップで、模型制作専門家による樹木制作ワークショップがあったので、親子で参加してきました。
というのも、今度の作品では地形模型をつくるからなんです。
(o-noli氏の協力で行います。)
今、悩んでいるのは、樹木、特にあの地域に特有の杉の木を表現するかどうかについてです。
シンプルかつ抽象的に地形の形状だけで見せるか、あるいは逆に見えないところまで凝って、木々の一本一本まで細かく作るか。
まあ、いずれにしても雪(真綿)で覆われた格好にするつもりなので、細かい起伏までは表現する必要はないのですが。
まだ、結論は出ていませんが、1/500の杉の木であれば、たいした手間もかからず作ることが出来ることは分かりました。

へんてこりんオブジェ

以前、つくってみた繭オブジェです。
これを500個くらいつくって、インスタレーションをしようと思っていましたが、他の作品とのかねあいでフィットしないかと思い、没にしました。
形は、お盆のナスやキュウリの牛馬+宇宙船=魂を運ぶ船というイメージなんですが。
でも、グッズとしては、ヘンテコかな・・・

4作品の関係性について

2005年11月02日 試作品


作品C「空へ放つ」

06.jpg

(夕刻の展示条件)

鑑賞時間は、日没をはさんだ1.5時間。
 7月下旬・・・鑑賞開始18時、日没19時、終了19時半。
 9月上旬・・・鑑賞開始17時半、日没18時半、終了19時。

一度に部屋に入れる人数は8人まで。

観客は、座って鑑賞することとする。

予約方法は、要検討。

夕刻に来場できない人のために、予め撮影したビデオ映像を1階に用意。

作品C「空へ放つ」

作品D

(素材/繭、テグス、スポットライト、カーテン、窓)
ガラスは既存のものを利用するが、簡単な壁面工事が必要。
(繭使用数/1000)

2階の眺望の良い部屋に繭をテグスで吊るインスタレーション。下記3作品が全て繭の中にLED等を内臓して発光させているのと対照的に、この作品は自然光のもと、繭本来の輝きを提示する。

日没前後の1時間は、これらの繭をライトアップし、それらが部屋のガラス窓(2カ所)に次第に映り込んでゆく様子を作品として見せる。集落全体の眺望を背景にかつて養蚕の里だった蓬平の上空に、白い繭が浮かぶ。それは一種奇妙な現象のようであり、何かの予兆のようでもある。

窓の外の夕景には、同じく夜型のヴィルッ力ラ作品も点在させ、本作との融合を期待したい。

作品B「雲の切れ間から」

まゆ地図

(素材/スチロール、繭、LED、真綿、スモークマシーン、蛍光灯)
(繭使用数/60)

 1階に設置した集落ジオラマ(1/500スケールの地形模型)を2回から見下ろす。繭は発光させ、集落の一軒一軒の家に見立てて配置。ジオラマの表層は真綿で被覆し、雪に覆われたイメージとする。2階の床には覗き穴を設け、鑑賞者は寝そべって階下を覗き見る。青白く満たされた空間にあたたかな光(家々)が点在し、時折瞬く。スモークマシーン使用。これは、上空から俯瞰した村の肖像であり、厳しい労苦の下、肩寄せ合って長い年月を生き抜いてきた集落の姿である。また今年亡くなられた、この家の主へのオマージュでもある。

作品A「往還」

(素材/まぶし(桐箱)、繭、LED、電子回路)
(繭使用数/2000)

まぶしを2面の壁面(土壁)にわたって横長に並べる。暗闇の中でまぶしに順次灯りが灯り、やがて全てが点灯し、続いて順次消灯していく。しばらく真っ暗になった後、これをループで繰り返す。それは、まぶしという住まいに帰宅した主たちが次々に明かりを灯し、そして再び去っていく姿のようでもある。

まぶしは、桐材を使用。(桐箱は、絹の着物の収納によく用いられる。)

繭の中に仕込むLEDは4~5系統とし、順次点灯していく。ピークは統一し(全灯となる)、その後は順々に暗くなる。その繰り返し。

作品A「かつて」

(素材/大箱、古着、繭、蛍光灯、LED、アクリル板、スピーカー、MD)
(繭使用数200)

 小堺家にあった木製の大箱を利用。箱の底から蛍光灯、アクリル板、LEDを内蔵した繭、ほぐした繭(真綿)、鏡などを層状に配置するとともに、スピーカーを内臓。暗がりの中にあって、箱から「蚕が桑をはむ音=雨降りのような音」が聞こえる。鑑賞者が近づいてフタを開けると音がぴたりと止み、中からまばゆく光り輝く着物と繭が目に飛び込む。

「小堺邸プラン」

小堺邸は、集落全体を眺望できる好ロケーションにあることから、来訪者が眺望を楽しみながら、かつて養蚕の里だった蓬平を感じてもらえる展示施設と位置づける。全体的に傷みが目立つので、ある程度の改修工事と、作品展示のための改造が必要。

展示については、蚕や養蚕にちなんだ作品4点で構成したい。

「綾羽根屋・概念図」

16概念図1.JPG

「行き来するものたち」室内図

15蟲電気1.JPG

蛾の集まりが悪い場合は屋外に誘蛾灯を併用することも検討する。

「行き来するものたち」

14蟲蟲1.JPG

(素材/透明性スクリーン、映像、野生の蛾、ディスチャージランプほか)

背後に豊かな山を擁する、かつての養蚕農家の窓に透過型スクリーンを張り、室内から窓にむかってと馬灯の映像を投影する。外から見ると暗闇の中に、おぼろげな映像が眩しく揺れ動く。それを目指して、夜ごと山から昆虫が飛来する。

「行き来するものたち」

13蟲1.JPG

(素材/透明性スクリーン、映像、野生の蛾、ディスチャージランプほか)

背後に豊かな山を擁する、かつての養蚕農家の窓に透過型スクリーンを張り、室内から窓にむかってと馬灯の映像を投影する。外から見ると暗闇の中に、おぼろげな映像が眩しく揺れ動く。それを目指して、夜ごと山から昆虫が飛来する。

「桑をはむ音が、雨降りのように聞こえた」

12屋根裏1.JPG

(素材/絹糸、桑の葉、ブラックライト、農具等 サイズ/現場に合わせる)

かつて「蚕が桑の葉を食う音が、雨音のように聞こえた」という屋根裏部屋のざわめきを追想し、我々の前から姿を消した虫たちの存在を感じとる場とする。鑑賞者は、梯子で登り、薄暗い屋根裏部屋を覗き見る。部屋では、一匹の蚕が生涯に吐き出すという1500mの長さの白い糸が青白く光りながら、うち捨てられた品々に絡みつく。

「ダブル・ウィング」

11きもの1.JPG

(素材/着物、蛾の映像 サイズ/縦250cm×横300cm)

かつて養蚕農家であった家屋の屋内に、巨大な白生地の着物を吊るす。それをスクリーンに見立て、プロジェクターによる映像を照射する。映像の中身は、蛾を中心とした昆虫達。大きく開いた羽根の文様が、着物の両袖に重なる。