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繭の家 養蚕プロジェクト

2011年02月12日 1F/休憩室,資料室, 2F/作品展示室, 夜半の雨音, 映像/繭の記憶, 空に放つ, 蓬平「繭の家」, 語りべ, 雲の切れ間から

動画

2010年11月10日 夜半の雨音, 雲の切れ間から

ネットで見かけた「繭の家」の動画です。

2009年芸術祭 開幕前後

2009年07月27日 繭の加工, 雲の切れ間から

古巻です。芸術祭開幕に合わせて蓬平を訪れました。
夏を迎えた蓬平では、あちらこちらで山百合が咲き誇っていました。
ブナ林の木もれ日に浮かび上がる百合の花は、量感もたっぷりでとても美しいです。

早朝の4時すぎに蚕を飼っている集落センターを訪れると、ビルッカラの山笠作品が、ぼうっと光っていました。
霧がある日は、特に幻想的です。

今年は、まごべいさんに生糸をひいてもらいました。
大箱の中に収めるためです。(詳細は、小堺悟さんのレポート)
この日は、揚げ枠から糸を外し、島田と呼ばれる形に組んでもらいました。
やはり、生糸は美しいですね。

作品修復の仕上げは、作品Bのジオラマの杉の木です。
一度持ち帰って、色を淡く塗り直したのですが、あまりよく分かりませんね。
ジオラマをこの角度から眺めると蓬平の地形がよく分かります。
谷間をはさんでV字型に広がる集落です。右奥が芝峠温泉雲海です。
(ちなみに作品Bは真上から見下ろす形になるので、このアングルでは鑑賞できません)

最後に開幕式の様子を。
今回もキナーレを会場に盛大に執り行われました。
写真は、福武プロデューサー、北川ディレクター、そしてアーティストの蔡國強さん。
福武プロデューサーは、来場者に「パスポート15万枚売りましょう!」「ふるさと納税で日本を変えましょう!」と訴えておられました。
会場では、秋山郷で作品展開されている本間純さん、
「たくさんの失われた窓のために」の作者で神戸出身の内海昭子さんとお会いし、少しだけですがお話しもできました。
さて、いよいよ第4回大地の野芸術祭が動き出しました。

2007年シーズン開幕に向けて

2007年03月26日 里山のくらし, 雲の切れ間から

「繭の家」は、2007年も公開されることになっています。
今シーズンは4月下旬から土日祝日にあけることになっています。
3月24日、25日とひさしぶりに現地を訪れました。

今年はとても雪が少ないです。
去年は4月下旬でも2階の窓から出入りしていましたが、今はご覧の通り、もう地肌が見えています。
今回の主眼は、3ヶ月ぶりの作品の状態チェックでしたが、なんと悲しいかな、ジオラマがネズミの巣になっていました。
また修復するために4月に出直しです。トホホ・・・
おまけに地震の影響で北陸線が運転見合わせとなり、東京経由で帰ることになってしまいました。

このように書くと散々なようですが、集落の方と久しぶりにお会いして、お酒も飲めたし、いつものように区長さんのお宅に泊めてもらって、お母さんの手料理もいただけたし、前の区長さんが植樹するための桑の苗を買ってきてくださったし、こへび隊だったO木さんが農舞台のスタッフとなって元気に働いている姿も見ることが出来て、楽しく過ごせた2日間でもありました。

ついに開幕!!(7月23日)

2006年08月01日 古民家再生, 夜半の雨音, 映像/繭の記憶, 空に放つ, 蓬平の人々, 語りべ, 雲の切れ間から

開幕の朝。
映像用モニターのマニュアルを書くイノマキさん。
このあと、ぼくはばたばたと十日町での開幕式に出席しましたが、カメラを持っていくのを忘れ、その様子は残念ながら紹介できません。
(奥に見えるモニターとDVDプレーヤーは松下電器産業(株)様からお借りしています。)

開会式に出席していた海外招待客の一行が、早速立ち寄ってくれて、びっくり!!

お客さんはひっきりなしに来られます。
こんな里山の一軒家なのに、今まで都会で発表していたとき以上に人が訪れます。
なお、土間はなかなか乾きませんでしたが、なんとかこのとおり、いい感じに完成しました。

さて、肝心の作品を紹介しましょう。
まずは、作品A「夜半の雨音」。
大箱から、この夏イノマキさんが集会所で録音してくれた「蚕が桑の葉を食べる音」が流れます。
その音に合わせて、背後の「まぶし」に入った2400個の繭が明滅します。
明かりは2系統あって、互い違いに並べているため、明滅のずれがあり、光る様子が市松模様に見えるときも。
天井や梁が、このオレンジ色に照らし出されて、美しいです。

作品B「雲の切れ間から」の小箱。
大箱と対をなします。

小箱を開けたところ。
なんだ、これは。
中を覗くことが出来ますが、ここでは紹介は出来ません。写真ではうまく撮れないのです。

意外と人気がある作品C「空に放つ」。
夜中まで一緒に吊してくれたYさん、ありがとう。

「繭の家」の看板を集落の方に書いて頂きました。
こどもたちもはしゃいでいます。

看板がついた「繭の家」。手前にある黄色いサインが目印です。

開幕前の修羅場にむかって2 (7月19日-21日)

夜間工房の関西組におねがいした杉をどんどんジオラマに植えていきます。
簡単に刺さると思っていたのが、大間違い。
真綿は昔、中国で鎧に使っていたというだけあって、なかなか杉が突き刺さらず、悪戦苦闘。
今回のクールは、筑波大1年生のYさんが大活躍してくれました。

やはり写真どころではなかったので、ここでその様子は紹介できませんが、障子貼り、天井の暖簾の取り付け、そして作品Aのまぶしへの繭の取り付け、さらにはオープニング前夜のお掃除(夜中の3時!)と、本当によく働いて頂きました。

開幕前の修羅場にむかって1 (7月15日-17日)

いよいよ開幕前の最後の1週間に突入しました。
7月15日-17日までの前半は、アマルナケンさんとノザケンさんの強力なサポートがありました。
こへびのSさんも加わって、とにかく家を仕上げにかかります。
写真は、天井を墨で塗る両ケン氏と和紙の壁貼りの下地を塗布するSさん。

いろいろあって、ニューヨーク在住のアメリカ系フィリピン人のルイスさんも和紙貼りなどを手伝ってくれました。
ルイスさんは、いろんな賞を受賞されている詩人とのこと。

両ケン氏が、一気に土間もやってしまいます。
砂利を敷いた上に、土壁塗りであまった土と下地塗り剤とを混ぜたものを塗って、
そこらにあった石を踏み石にしてくれました。すごいぜ!

ぼくはこの間、ジオラマの仕上げを並行して行っていました。
表面には先週みんなでつくった真綿を貼り合わせています。
(この前の晩、真綿の縁のカット作業を両ケン氏とSさんにしていただきましたが、真綿はカットが本当に大変でした)

天井塗り、壁塗りも終わったので、ついに畳を敷くことが出来ました。
こうすると人が住めそうな部屋になるから不思議です。
両ケン氏とSさんは、ここで作業終了。
本当にお疲れ様の3日間でした。
なお、本当に修羅場だったこの前の晩の「2400個の蚕からサナギを取り出す作業」については、
写真を撮る心の余裕が無く、紹介することは出来ませんが、
夜中までお手伝いいただいた皆さん、ほんとうに有り難うございました。

ジオラマ成形作業と蚕の世話1

2006年06月20日 里山の植物, 雲の切れ間から

今回の作業は、関西からコカさんヒゲさん、キリエさんが同行してくれました。
朝7時に神戸を出発し、現地入りしたのは16時過でした。
着いてからいきなり、こへび隊と一緒に廃材のトラック積み込み作業をしていただきました。

今回の作業の中心は、先週運び込んだジオラマの成形作業です。
発泡スチロールの積層そのままの姿も魅力的ですが、最終的に雪に覆われたイメージにするので、
積層の角をカットして、なだらかにしなくてはなりません。
まずは、表面に残る地図を剥がすことから作業をはじめました。

用意した電熱カッターの調子が悪く、作業は難航しましたが、
夜12時頃にはぜんたいの角をカットできました。
関西組の皆さん、お疲れのところ本当に夜遅くまでありがとうございました。

2日目は、朝からペーパーがけの作業を一人で行いました。
途中、粉塵処理用の掃除機が、突然青い煙をあげて故障して焦りましたが、なんとか夕方にはぜんたいをなだらかにすることが出来ました。

2日目の晩から3日目にかけてジオラマにLEDを配線して、点灯させてみました。
集落の形がこれでよくわかります。
明かり一つ一つが集落の家々です。
本番はこれにさらに真綿を敷き、LEDには繭をかぶせるので、まだまだ完成ではありませんが、なんとなくイメージした形に近づいてくるのが分かりました。
ベースを製作してくれたO-noliさんに感謝。

現場の古民家前の桑の葉も大きくなりました。いつの間にか傍らに綺麗な花も咲いています。

蚕、ジオラマ、糸引きワークショップ 1

2006年06月13日 カイコの飼育, 蓬平の人々, 雲の切れ間から

ようやく蓬平の桑の葉も大きくなり、赤い桑の実も美しくなってきました。
6月4日に集落に蚕が届けられました。
いよいよ養蚕プロジェクトの本番が始まります。

蚕は、集落の方が中心となって、集会所内の作業所で飼っています。
蚕の数量は卵の「グラム」で表します。
今回は、5グラムで、これは約1万匹くらいらしいです。
はっきりいって、ものすごい数で、これからが大変な作業になりそうです。
このような作業を引き受けてくださった集落の方には、頭が下がります。
集会所には、集落の子どもたちも出入りして、この様子を珍しそうに見ています。

近くで見ると、こんな感じです。
この日は、「眠」にはいっており、桑の葉を食べる音の録音はできませんでしたが、首をもちあげてじっとしている様子は、けっこうかわいいです。
駄目な人は駄目でしょうが・・・
蚕が繭を貼るのは、6月末の予定ですが、気温が低めなのでこれより遅れる可能性があります。

今回は、作品の中心をなすジオラマの搬入を行いました。
O-noli氏のアトリエから発送された作品は、無事到着していましたが、梱包を外す作業だけで3時間かかってしまいました。
でも、完璧な梱包のおかげで、作品は完全な状態でした。
O-noli氏の本業の仕事ぶりも、きっとこのようにきちんとしているのだろうと想像されます。

古民家の1階に展示したところ。
本当は、奥の部屋に設置するのですが、この日は集落の方を対象に公開するので、窓のある部屋に置くことにしました。

上記とは反対の方向から。
この向きから光を当てると、蓬平が谷間にあるという地形の特徴がよく分かります。

事前にアナウンスしていたお陰で、集落の方も作品現場に足を運んで下さいました。
自分の住んでいる村の地形を鳥の目で確認できるのは、なかなか面白いとのことでした。

こどもたちもやってきて、床そうじを手伝ってくれました。
なぜか、ぞうきんの取り合いになって、我先に床を拭いてくれました。
とても展示場が賑やかでした。

緑萌ゆる妻有2 まぶし、のぞき穴ほか

2006年05月30日 古民家再生, 夜半の雨音, 空に放つ, 里山の植物, 雲の切れ間から

今回、「まぶし」を現地搬入しました。
これは、LEDを取り付ける前に、4つ並べて壁面に設置したもの。

「まぶし」の裏側からLEDを通します。
夜中までかかって一気に2400個装着しました。
気がつけば、親指に穴が開いていた・・・。

明かりをつけたところ。
実際には、このLEDひとつひとつに繭をかぶせます。
LEDを装着すると重くなってしまったので、今回は壁に設置するのは止めました。
次回は取り付け金具を用意します。

このほか、1階のジオラマを覗き見る「小箱」の現場確認をしました。
スチロール板でサンプルを作り、大きさなどを確かめます。
当初の予定より小さなものになりそうです。
小箱は、正面の細いスリット窓からの光で存在が浮かび上がります。

小箱サンプルのクローズアップ。
ここから下のジオラマを覗き見ることになります。

作業2日目も、こへびのお二人が来てくれました。
この日も床そうじ、柱の釘抜きなどで活躍いただきました。

きれいになった2階の床。
この日から2階は土足禁止になりました。

問題が一つ。
1階の床は、汚れた畳を外して、板の間にしようと考えていますが、床材の継ぎ目に貼られたガムテープを剥がすと、べったりと赤い糊が。
サンドペーパーで削ってもなかなか落ちません。
今度、テープの糊剥がし液をもっていって試してみます。

もうひとつ考えたいのが、屋根裏からでてきた煤竹。
煤をぬぐうと、こんなに美しい飴色の竹になります。
なんとかして内装に使えないかな・・・?

最後にまた植物の写真です。
前回、つくしが茫々だったところは、辺り一面トクサの海に変わっていました。

杉、杉、杉・・・

2006年05月17日 雲の切れ間から

ジオラマに植える杉の木(1/500)をぼちぼち制作しなければなりません。
使う材料は、爪楊枝、木工ボンド、それと換気扇用のスポンジテープです。

まず、スポンジテープを立方体に切ります。

切ったものを爪楊枝で突き通します。
はさみでそれらしい形に散髪してやります。

これを突き刺したまま、上下に引きはがすと、
繊維が避けて上手い具合に杉っぽくなります。
あとは濃緑に着色すればできあがり。
これを、1000本ほど作らねばなりません・・・・

ジオラマのベースが完成しました。

2006年04月30日 雲の切れ間から

O-noli氏のもとで制作が進められていた、ジオラマ(蓬平集落の1/500模型)のベースがついに完成しました。
ごらんのように、とても大きいです。
こんなに大きな地形模型はあまり見たことがありません。
これを一人で作り上げたO-noli氏の技術力・忍耐力に脱帽するとともに、作業スペースを提供して下さったI氏に感謝します。

写真の中央一番奥が、芝峠温泉です。
そこに至る幹線道の様子もよくわかります。
集落の家々は、ジオラマの中央の白いところに集中しています。
当初の構想通り、「肩寄せ合って生きてきた集落」のイメージになりそうです。
今後、この模型にLED配線を施すと共に、表層を真綿で覆う作業が待っています。
なお、この模型の搬入は、内覧会のような形で集落の皆さんにご案内したいと考えています。

ジオラマ

2006年03月25日 雲の切れ間から

作品Bに用いるジオラマの制作状況を紹介します。
このジオラマは、O-noli氏に制作をお願いしていますが、今日はじめて実物を見に行きました。
写真は、90×90cmのユニットを二つ並べたもの。
最終的にはこれを6つ制作していただきます。(O-noli氏、大変ご苦労様です)

上のジオラマを横から見たところ。
集落の地図を拡大コピーした紙をそのまま貼り付けているので、地形の起伏がよくわかります。
このままでも捨てがたい魅力がありますが、作品のコンセプト上、表面は真綿の「雪」で覆わねばなりません。
せっかくのジオラマの微妙な起伏が消えないように注意をして覆う必要がありそうです。
(なお、この人物はこのアトリエの隣の建物で働いている友人のS氏。様子を見に来ていただきました。)

ジオラマの表層を真綿で覆ってみたところ。
覆う作業の際には、もう一工夫必要なようです。